一般社団法人埼玉県建設業協会

トピックス 2018年8月号

だれもが働きやすい職場へ
建設業経営講習会

 当協会と埼玉県建設産業団体連合会、東日本建設業保証埼玉支店の共催による「建設業経営講習会」が、7月4日午後1時30分から建産連研修センター200会議室で開催された。会員企業の経営者・管理職など約40人が受講した。
 当協会の小島専務は、「建設投資が回復傾向にあり、地域建設業の経営環境も改善しつつある。一方で、若年者の確保・育成が大きな課題となっている。地域の安全・安心を守るという社会的責務を将来にわたり果たしていくためには働き方改革により、若者が入職し定着する職場環境となることが必要。今回の講習会が今後のより良い企業経営への一助となれば幸い」とあいさつ。
 同日は、「だれもが働きやすい職場環境づくりに向けて(若手・女性の活躍と働き方改革)」をテーマに、建設経営サービス提携講師の黒図茂雄氏(クロズテック)が約2時間にわたり講演した。
 黒図講師はまず、建設受注の動向と技能労働者不足、就業者の高齢化に陥っている建設業の現状を解説。これに対応するため、若手の育成(ベテラン技術者からの技術伝承)、女性の活用が必要と説いた。
 技術伝承では、指導する側が指導される側の状態を判断し、指導される側の段階に応じて指導レベルを上げるか繰り返すかを判断。能力や意欲によって意識を変えることで双方にとってさらに良い関係を築けるとした。また、仕事の覚えさせ方、社内の教育体制などをアドバイス。建設業が地図に残る魅力的な仕事であり、目指すべき技術者像を示すことが必要と語った。
 女性の活用では、女性幹部の育成・配置、子育て支援、現場環境の改善、ICTの活用などが必要とし、性別に関わらず、個性と能力を発揮して生きられる男女共同参画社会を実現しようと呼び掛けた。
 このほか、若手・女性とのコミュニケーションを形成する上でのハラスメント対策、週休二日制実現の道筋などを解説。国土交通省の取組などを紹介。「職場環境づくりは、会社視点≠ナはなく、働く人視点≠ナなくてはならない」と述べた。

中村労働委員長

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